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■絶対的選択肢と相対的選択肢
商品・サービスを選ぶ時、比較をすることが大半であると思う。たとえば、家電製品では、比較スペック表を見ながら、価格と合わせて、どれを選ぶかを決めるといったことである。この場合、選択肢(スペック)ごとに、どちらが良いかを「相対比較」して決めることになる。
しかし相対比較をしても、どれも自分の好みの選択肢がないこともある。たとえば、「Aの方がBよりスペックは優れていて、欲しい機能も揃っているけれど、色が好みのブルーではない」といったように、絶対的な条件が満たされていない場合である。
このような絶対的な条件が満たされていなかったけれど仕方なく購入した「妥協購入商品」は、結果的にはあまり使わずに、タンスの肥やしになってしまっていることは多いのではないか。
多様な商品・サービスが溢れているが、
(だから逆にという面もあり)「お気に入り」「自分に合ったもの」と一緒にいたいというニーズが高まっている。
「お気に入り」「自分に合ったもの」は相対的な比較で決まるものではなく、その個人における絶対的なものである。
本号のテーマは「カスタマイズ」であるが、その語源は「custom=個人の要望に合わせてつくる」である。カスタマイズの組み合わせは、考えようによっては何億通りにもなる。その分コストも増える。一方、消費者は全てに要望がある訳ではなく(全ての要望を考えることは実はかなり難しい)。それより「絶対的なこと」が選択肢にある(選べる)ことを求めている。相対優位性だけでは十分な満足ができなくなってきている時代の中で、絶対的条件を満たすことができるカスタマイズに期待がかかる。「絶対的選択肢として何を選べるようにするか」がカスタマイズ事業の鍵を握る。
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25年 VOL3(No.250)
「自分好みにしたい」ニーズの高まりとカスタマイズ市場
■企業事例
● LIHIT LAB. 私だけの愛用品『カスタマイズ オープンリングノート』
● ほっかほっか亭 Z世代が考案『カスタマイズ弁当』
● カルビー 新事業パーソナライズ宅配食『OMA MESI』
● シチズン時計 想いをカタチに「特別なとき」を刻む『FTS』
● ポーラ パーソナライズの先駆者『APEX(アペックス)』
■弊社独自調査
●自分好みにしたい~カスタマイズニーズ調査
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