新聞の購読者の減少が激しい。講演でも述べられているが、特に若者の新聞離れは甚だしい。
尤も新聞だけではTVを見ないという若者の増えており、マスコミと呼ばれてきた媒体は極論
すれば“マス”では無くなっていると言っても過言ではない。逆にインターネットによるSN
Sを初めとした新しいコミュニケーションツールは進化を遂げている。ターゲットにあわせて
コミュニケーションツールを様々に選択し、組み合わせなければならない時代である。
■電子チラシの進化
電子チラシは、印刷されたチラシをPdf化しただけものが多い。それは、紙のチラシと違い
見るのに手間がかかる。あっちこっち見たり、表、裏と縦横無尽に行き来できる紙のチラシの
手軽さに及ばないのが電子チラシだ。しかし、逆に様々なエリアや業種のチラシを自由に見ら
れるのは電子チラシのメリットである。新聞を購読してなければチラシを見る術は殆どないが、
電子チラシであればその心配は全くない。電子チラシ「Shufoo!」はそんな電子チラシのメリッ
ト・デメリットを上手にまとめて、見る側、出す側共に使いやすい仕込みを提供してことが大き
なポイントである。
■新課金システム
電子チラシやWEB広告では、一般的にはクリックされれば課金されるシステムである。このシ
ステムの最大の弱点は、クリック=読んだ、見たではないことだ。WEBでは飛ばし読みが普通
である。極端な話、クリックだけしても課金される訳だ。したがって、本当に見て読んで貰った
かは保障もされないし、分からない。この点はWEBに出稿する目メーカーや流通からすると最
も不信感のある点である。
しかし、「Shufoo!」は、この不信感を徹底的に排除するシステムを構築した。本当に見た人だけ
に課金するというシステムは画期的である。結果、この仕組みを導入できない競合他社は消えていく。
■顧客分析との連動
もうひとつのシステムがGISを初めとする新しいシステムである。国勢調査などのデータを元に
したGISは世の中にたくさんある。しかし、いかんせんデータが古いのだ。
しかし、「Shufoo!」のシステムは、チラシを公開した直後からデータがあがってくる。顧客がチラ
シのどの部分をどのように見ていったかまで分かる。さらには、どのエリアのどんな顧客が見たのか
までデータとして収集できる。これは、売る側にとってはまさに強力な武器である。リアルタイムに
近い状態で、様々なデータを得られる訳である。このデータ取得時間の早さは、次の一手が効果的に
打てる。印刷チラシなら制作、印刷に最低でも1週間はかかるが、その時間ロスを大幅に無くしたのが
このシステムの最大メリットである。
■新メディア
電子チラシと言う呼び方はもはや不適切である。まさに顧客コミュニケーションの新メディアである。
さらに、凸版印刷では、サンプリングマシンとの練度など次々に新しい策を展開している。何よりもユ
ーザーの可視化ができるシステムである点は、新しい様々な販促展開や実験が可能である。しかも短時
間で実施でき効果がすぐに判明する。このようなコミュニケーションツールは今までには無かった。こ
の新しい武器を今後どのように活用していくか。まだまだアイデア次第で効果ある策が打てる、可能性
豊かなシステムである。