View Point 東京電力の挑戦

 

「ガリガリ君」のケースの見方

人気アイスキャンデー「ガリガリ君」。昨年発売25周年を迎え、今年は年間2億本以上を目標とする赤 城乳業の主力商品だ。店頭と口コミは一番強いという考え方から徹底した“話題づくり”のプロモーシ ョンを展開している。

■「くだらないか」の追求

「ガリガリ君」のマーケティングの基準は「くだらなさ」という、ユニークさだ。「 くだらないか」をひたすら自問しているという。 これは「ガリガリ君」のキャラクターのコンセプトが“くだらないからかわいがって もらおう”ということにある。 しかし、この「くだらないこと」は、継続することによって単なる「くだらなさ」 を超えることができる。徹底した継続によってエッジが立ち、「くだらなさ」が「面白さ」「楽しさ」に昇華する。

■0円企画

「ガリガリ君」のマーケティングを考える上で、もう一つのポイントは0円(低予算) で企画を考えていることだ。 低予算でできることを考えなければならないとしたら、知恵を出さなければならない。 必然的に協力を求めなければならない。そこから様々なコラボレーションが生まれることになる。 「ガリガリ君」のマーケティングが驚くべき低予算で実施されていることこそ学ばなければならない。

■仕掛け

「ガリガリ君」のマーケティングを現象的にみると、広告をはじめ、アドトレイン、 消費キャンペーン、Web、コラボなど、思いつきで闇雲に実施しているようにみえる。 しかし、よくみてみると用意周到な仕掛けや仕組みがあることがわかる。 例えば「ガリガリ君リッチ」の循環型プロモーションだ。食べる→遊ぶ→当る→うれしいと、 口コミを誘発させていというような循環型のフォーマットがその根底にある。 また、平日と休日の生活シーンにきめ細かく話題を提供し、「ガリガリ君」と様々な接点で出会える仕掛けがある。 さらには、これらのすべての活動が明確な一つの目的に向かって収斂している。それは “売場視点”だ。あくまでも売場に人を呼ぶ、商品を手にとってもらうための仕掛けづくりを中心においている。 言葉を借りれば“すべてはアイス売場のために”である。

■カテゴリーを超える

「ガリガリ君」は過去、販売本数のピークの翌年は必ずダウンするという傾向にあった。 04年の3回目のピークの翌年は、ダウンすることなく成長を持続させていることに注目したい。 氷菓の “超季節性”を超えるためにサンプリングをなんと12月に札幌で実施するなど、 需要の落ち込む時期にあえて徹底したプロモーションによって話題を提供した。これによってピー ク後の落ち込みを回避する以上の大きな実績を作り出している。 これはプロモーションによって、まさしく氷菓というカテゴリー超えた結果といえよう。


「ガリガリ君」のマーケティングの特徴は、徹底した楽しさの追求でエッジを立たせ、 そのことが口コミなどの“意図せざる結果”を意図的に誘発していることにある。 しかも、仕掛ける側が楽しみながら……。